大学4年生の夏、
ある人のブログ記事を見つけた。
彼との出会いは人生で一番の衝撃を僕にくれた。
運命を感じた。
彼のブログやメルマガは全て目を通し、
音声も聴きまくった。教材も買った。
「自分の人生を変えられるかもしれない」
初めて自分の人生に希望が湧いた。
あのときの高揚感はいまでも鮮明に覚えている。
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人生を変えたい。負け組みのまま終わりたくない。
いつか人生がよくなるかもしれない。
そんな淡い夢をずっと見ていたんだと思う。
でも何も変わらず気付いたときにはもう22歳だった。
就職が目の前に迫っている。
人生が変わる気配はちっともない。
だから決めた。
本気でがんばってみよう。
人生を変えるために動いてみよう。
起業家になろう。
自由になろう。
やりたいことを我慢しなくてもいい人生を掴もう。
全力でがんばって無理だったら・・・
それでも何も成果が出ないなら。
そのときはいさぎよく就職しよう。
一生会社に身を捧げよう。
だから、まずはやってみよう。
____
「終点ですよ」
ハッと目を覚ました。
駅員が僕の顔を覗き込んでいる。
一瞬ここがどこかわからなかった。
「もう◯◯駅ですよ」
あぁそうか。
セミナーのために大阪に向かっていたんだった。
予習のために聴いていた音声が耳元で流れている。
寝不足だったから眠ってしまったみたいだ。
人がいなくなった電車から降り
セミナー会場に急ぐ。
セミナーはセールスが鬱陶しかったけど、
起業家になるために情報を集めた。
いろんな人にも会いに行った。
イライラしていた。
卒論やバイトでそれなりに忙しかった。
卒業が目前に迫っている。
なのに全然前に進んでいない。
前に進んでいる感じがしなかった。
ずっと暗闇の中で彷徨っている感覚。
本当に起業してうまくいくのか?
自分がうまくいく根拠なんてあるのか?
起業をすると話したとき
友達も彼女も冷ややかな反応だった。
「現実見たほうがいいよ」
何度も言われた言葉だ。
誰も応援してくれなくてもやるしかない。
失うもんなんてねーよ。
今が人生で一番どん底なだけ。こっから上がってくだけ。
ずっと自分に言い聞かせていた。
22歳の誕生日-。
自分へのプレゼントにMacBookを買った。
人生で一番高い買い物だ。
カードを最大まで分割した。
これは僕が人生を変えるための武器になる。
情報収拾の結果、
アフィリエイトを始めることにした。
そして、ビジネス以外のことは
全て封印することにした。
だから卒業旅行も断った。
彼女の遊びも友達の遊びも断った。
会社の内定も辞退した。
親には嘘をついてビジネスを始めた。
ヨドバシカメラでパソコンを買ったとき
未来を妄想して気持ちが昂ぶった。
「パソコン1台で世界を旅するような生活を送るぞ・・・!」
パソコンを持ち帰ってすぐに初期設定を済ました。
背もたれの外れたボロボロの椅子に座り
さっそく小さい机でパソコンを開いてブログを書いた。
初めて知ることばかりで楽しい。
学校の勉強は嫌いだったけど、
ブログの勉強は楽しかった。
なにより自由になれる未来を考えたら
やる気が無限にわいてくる。
不安が全くなかったというと嘘になる。
「まだ始めたばっかり。しっかりしろ!」
不安になれば僕は自分に何度も言い聞かせた。
今さら諦めるなんてありえない。
賽は投げられたのだから。
孤独-。
ピコン。ピコン。
携帯を見たら通知が50件以上たまっていた。
SNSを開くと嫌でも目に入る。
「最高の仲間卍」
そんな文章と共に馬鹿騒ぎしている友人の動画。写真。
羨ましかった。
連絡を取ろうか悩んだけど我慢した。
携帯の電源を落とす。
「そういや今日はまだなんも食べてなかったな。」
きづいたらあたりはすっかり暗くなっている。
パソコンを叩いていたらいつの間にか日が沈んでいた。
ご飯を買いに近くのファミリーマートに行き、財布に入っている全財産を確認し、絶望的にお金がないことにため息が出る。
「節約しないとご飯代もなくなるな・・・・。」
隣にあるファミレスが異常に贅沢な場所に見えた。
今まで普通に食べていたご飯も食べることができない。
カップ麺を1つだけ買って帰ることにした。
家に帰っても電気はつけなかった。
節約しないと。
パソコンの明かりだけでもなんとかなるもんだ。
真っ暗な部屋でカップ麺をすすりながら水道水を飲んでいると
なんだか情けなくて少し涙が出てきた。
「よし、今からやってやるぞ!絶対成功するぞ」
自分を奮い立たせるために独りごちた。
誰とも話さず1人で暗い部屋でいると
どうも気分が沈んでくるものだ。
嫌なことばかりが頭によぎってしまう。
もしかしたらとんでもない決断をしたんじゃないか。
闇金ウシジマくんで読んだ失敗していく人。
「こんなやついんのかなー。」
ウシジマくんに出てくる登場人物は
大学生の僕にとってはどこか現実味を感じなかった。
でも今の自分。
自分がそうなってしまうんじゃないか。
いや、周りから見たらもうすでにそういうやつに見えるのかも。
そんなことを考えていると作業に集中できなくなったので
外でランニングすることにした。
当時の唯一の気分転換の方法だ。
走っていると思考が整理されていく。
ポジティブなアイデアがどんどん浮かんできた。
落ち込んだとき-。
とにかく走って疲れるようにした。
ネガティヴなことを頭から消すために。
気分が沈んだとき
いつも「ONE OK ROCK」の曲を流す。
中学生のとき、
彼らがまっすぐ夢に向かっている姿に
心底惚れて大ファンになった。
彼らはどれだけ困難が降りかかってもそれを乗り越える信念を持っていた。
歌詞や歌声からひしひしとそのことが伝わってくる。
「夢があるってカッコいい・・・。」
当時、初めて夢を持ちたいと思った。
夢を持つことが僕の夢になった。
もしワンオクに出会ってなかったら
今の僕はいないと思う。
いつか自分も魂を燃やせる何かに出会いたい。
そんな夢がネットビジネスと出会って叶った。
お金、時間、人間関係、
これらのしがらみから抜け出すのが僕の夢になった。
夢を見つけた僕には
彼らの歌が当時とはまた違うものに感じた。
自分の夢を応援してくれている。
僕は暗い部屋でいつも曲を流した。
外で走りながら曲を流した。
いつも激しいメロディーで
僕の背中を押してくれる。
成功者はみんな不安を乗り越えてきたはずだ。
大丈夫。大丈夫。
絶対成功できる。
覚悟を決めた。腹を括ったんだ。
夢を叶えるためだったら死んでもいい。
そう決めたんだろ。
成功するまで走れ。
迷うな。振り返るな。
とにかく前に進め。
Fランで何もかも0で挑んだ男の下克上物語を始める。
これだけの覚悟を持ってるんだから、
負けるはずがない。負けてたまるか。
ランニング中に曲が切り替わって
ワンオクの「キミシダイ列車」
という曲が流れてきた。
彼らの歌詞はいつも応援してくれる。
こんりんざい僕は言わせぬから
「過去がこうだ!だから未来もこうさ!!」
もうくだらん これだから嫌になる
「もういいや このまま死んだって」
・・・って思うほどバカに生きてるから
ホラ気付けば また今日も歌ってる!!
そうだ。大事なのは今。
これだけ本気でやってるんなら死んでもいいや。
そう思えるくらい魂を燃やすんだろ自分・・・・。
友達との会話-。
「いつかさ、いい感じの外車借りて、平日の昼間からハワイの海岸でドライブしたいな〜。それでお金も時間も気にせんと、ハワイのホテルで1日中寝るとかしたいねん。」
「いやせっかくのハワイやのに1日寝たらめっちゃもったいないやんw」
「それこそ僕の自由のイメージやねん。みんなは時間がないから予定パンパンで忙しく遊ぶわけやん?なんならハワイにそのまま住み着いても誰にも文句言われんくらいの自由が欲しい。」
「どこの金持ちw そんなん俺らには一生無理やろうな。俺もう内定先の会社で研修忙しいから、社会の現実見えちゃってるわ。お前んとこ研修どんな感じ?」
「ほんでさ、ハワイで遊びまくってるところをSNSにあげて、会社に入ったやつらに見せつけたい」
「性格わるw てか俺の話無視するな!研修行ってるんやろ?」
「研修行ってるけど、内定辞退しちゃおうかな〜。ほんで起業しちゃおかな。」
「え?さすがに冗談やろ?あと4ヶ月で就職やん」
「いや、99%ガチ!就職したくないねんなぁ」
「お前のこと知ってるから言うけどさ。俺らってFランで努力もしてきてないわけやん?そんな俺らが成功できるんやったらみんな起業してるて。どこに勝てる要素あると思ってるん?中途半端に夢見て失敗したらどうするん?俺だって就職したくないけど、現実見た方がいいで。まぁほんまに内定辞退するんなら止めへん。でも彼女のこととか親のこともっと真剣に考えたほうがいいんちゃう?」
「知識ないのに頭ごなしに否定してくんなよ!」
「俺はお前のため思って言うてんねんけどなぁ。てかお前そういうキャラちゃうやん。俺より意識低いやんw お前でいけるんやったら俺でもいけるし成功したら教えてくれよ!」
クソ。イラっとしてしまった。
半笑いでバカにしてきやがって。
100万札で頭叩いたるから覚えとけよ。
-起業して1年と少し経った頃-
「そういば昔そんなことがあったなぁ。」
平日の昼間にハワイでドライブしてるとき
昔のことをぼんやりと思い出した。
2週間の滞在期間。
数日間はハワイの沿岸沿いをひたすら車で走らせた。
ピコン、ピコン。
携帯の通知が鳴る。
大学時代の友人から久しぶりに連絡がきた。
「俺の会社いきなり倒産して関連する企業に転職になったw 上司が会社で揉めて転職もできへんところだったわ。お前起業するとか言ってたけどあれからどうなったん?」
上司、会社、倒産、転職。
普段まったく聞かない文字の羅列。
今の僕には無縁の言葉だった。
「起業して、まぁ普通に食っていってるで。」
そう返信した。
札束で叩いてやろうなんて気持ちは1ミリもおきなかった。
むしろあのとき全力で否定してくれたことを感謝してる。
見返してやろう。
そんな気持ちになれたから。
嫌味じゃなくて本心からそう思っている。
僕より優秀だったアイツ・・・。
今では会社を辞めたくてしかたがないらしい。
LINEであいつの愚痴は続いた。
あのときたった1人で起業した。
孤独だった。
ひたすらパソコンとにらめっこしていた。
そんなときアイツは馬鹿騒ぎしてた。
毎日のようにクラブで踊り狂っていた。
SNSで見たアイツと現状があまりにも違くて
なんだか可笑しくなる。
昼からしか学校に来ない
いい加減だったアイツが
毎朝六時に起きてスーツを着て
満員電車に乗ってる姿はどうにもイメージがつかない。
いい意味でも悪い意味でも
人はしっかりと環境に順応していくもんなんだな。
アイツは僕のことをよく茶化した。
「自由になるとか金持ちになるとか、一部の限られた人間だけがなれるんやって。じゃないと誰でも金持ちになれるやん。それだったら誰も就職せんって。現にお前収入1円も稼いでないやろ?」
僕は何も言い返せなかった。
1円も稼いでいない当時の自分には説得力がない。
でも、今だから言えることがある。
成功するかしないかはやってみないとわからないけど、
今成功している人は間違いなく1歩踏み出した人だ。
そして、成功した人は必ず成功するまで諦めなかった人だ。
僕は一歩踏み出した。諦めなかった。
それだけだ。
おまけ-。
「そういや1つ自慢していい?」
「俺が仕事で大変やってときになんなよw」
「起業して海外の美女と仲良くなったわ」
「え、待って。俺にも起業のしかた教えてください!!」
-完-
無料でビジネスが学べる講座を配信しています
僕はビジネスを始めた初年度で
年商2000万以上を稼いでいます。
才能もなかったし何も取り柄がないことが
コンプレックスの人生を送ってきました。
今まで何も努力をしてこなかったし、
家も貧乏で友達も少ない、
本当にどうしようもないやつでした。
そんな僕が就職から逃れるために
ビジネスを始めたところ、
初月で30万円を稼ぎ
ビジネス1本で食っていけるようになりました、
ちょっと稼いで調子乗って
ダラダラしてしまったこともありますが、
今はビジネスに本気で取り組み、
戦略の立て方や
億万長者の思考法
お客さんに喜んでもらえるマーケティング
などを学び、
一生食っていけるスキルを
身につけることができました。
そんな経験から、
きちんと思考や知識を身につければば
誰でも起業家として思い通りの人生を
デザインできると確信しています。
僕の今年の目標は
「起業家を100人増やす」
というもので、
自分の作った仕組みだけで
食っていけるようになる人を
たくさん輩出したいと本気で思っています。
そうすると現状に不満を持つ人が減り
夢や希望に満ち溢れた人が増え
日本がもっと活気付くと思っているからです。
何よりもそんな仲間を増やして
世界中を飛び回れたら楽しいだろうな、と
今のうちからワクワクしています。
その思いから、
僕がどんな経緯をたどって
ビジネスで食っていけるようなったのか、
またあなたが今後どうすれば
ビジネス1本で生計を立てられるようになったのか、
自分の力だけで生きていくことができるのかを、
電子書籍の中で書いています。
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ささやかながら、
プレゼントも用意していますので
ぜひ受け取ってみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。